意見が出ないミーティング対策。参加者から意見が続出するミーティング法

社長

意見が出ないミーティング対策。参加者から意見が続出するミーティング法

2021-07-05

「ミーティングをやっても、スタッフから意見が出てこないんです」

という社長やリーダーの声をセミナーなどでよく聞きます。
このとき、大抵の人は

「発言がないのは、スタッフに意欲がないからじゃないか?」

「何も考えていないんじゃないか?」

と発想します。

一方、スタッフからは、

「ミーティングで意見を求められてもうまく話せないんです」

という声を聞きますが、彼らは

「自分は人前で話すのが苦手だから。うまく言えないと恥ずかしいから」

と言います。

でも、よく話を聞いていると、原因はほかにあります。

それは、「何を言ったらいいかがわからないから」です。

よほど熟練しているスタッフは別でしょうが、
多くの場合、ミーティングで突然意見を求められて
即答できるほど、「場の空気」が温まっていません。

また、頭も十分に回転していません。

その状態で「さあ、意見がある人、どうぞ」と言われても、
手を上げられないわけです。

たとえば、会議でスタッフに

「わが社の商品の売上を上げるにはどうしたら良いと思う?
利益率を上げるにはどうすべきだと思う?」

といきなり問いかけても、「シーン」としてしまいます。

そんなときは、まずは数分間の時間をとって
「考えを紙に書かせる」ようにしてみましょう。

すると、まずは「書き出す」ことに意識が集中するので、
スタッフは照れも人目も気にせずに、
自分の考えを書きだすことができます。

もし、それでも書けないとしたら、質問が大き過ぎるから
かも知れません。

そんなときは、次のように質問を小さく分解してみましょう。

Q1.商品を売るために工夫できることは何だろうか?

Q2.利益率を上げるために工夫できることは何だろうか?

Q3.Q1と2について、スタッフの対応(ソフト)でやれることと、
備品を用意すること(ハード)でやれることは、
それぞれどんなことがあるだろうか?

そして、みんなが紙に書いたことを発表してもらうのです。

すると、すでに何か書いてあるから、それを読めばいいだけなので、
いきなり発言する場合と比べて、抵抗感がなくなります。

ミーティングの初期段階は、そういう小さな工夫をしてみると
結果は大きく変化します。お試しください。

会議ファシリテーターを求める会社の5つの特徴

2021-06-28

コンサルタントの役割の1つに、
会議やミーティングの進行役(ファシリテーター)
があります。

その価値や必要性を感じてもらえたら、
コンサル契約につながります。

では、見込み客との面談で、
先方にどんな課題やニーズがあるときに、
会議ファシリテーターの提案が受け入れられやすいのか?

それがわかっていると、タイミングを見逃さず、
相手の共感を得ながら提案でき、
コンサル契約につながるでしょう。

そこで今日は、社外の専門家に会議ファシリテーターを
求める会社の【5つの特徴】をお伝えします。

その前に、1つ注意点があります。
この5つのことを、

「御社は、こうなっていませんか?」

と直接的に決めつけて言うのではありません。

関係性が構築される前に、そんな風に決めつけたように
言われたら、いい気分ではないし、
仮に図星でも「ウチはそんなことはない!」と
言われてしまいますからね。

「わたしの知っている会社では、このような
シーンをよく見かけるのですが、御社では
いかがでしょうか?」

と、誘い水として伺う、という感じで
会話をします。

それを踏まえて、
会議ファシリテーターを社外の専門家に求める会社の
5つの特徴をお伝えしましょう。

それは、こちらです。

1.社長が一方的にしゃべるので、社員から意見が出てこない

2.しゃべりっぱなしで終わり、議論が積み上がっていかない

3.やったりやらなかったりで、会議そのものが自然消滅する

4.社内の空気を読み過ぎて、表面的な議論に終始する

5.社長が社員に伝えたいことが、言葉足らずでちゃんと伝わらない

これらの特徴を知っていれば、当てはまる社長と出会ったときに、
前述のように、それを誘い水として伝えることで、
共感が得られ、聞く姿勢をつくってもらえるのではないでしょうか。

「現状認識を社員と共有するにはどうすればいいのか?」を解決する方法

2021-05-10

「社長が数字にこだわる意味」を社員に正しく伝える!

Step.1 会社のお金の流れの全体図を教える
最初に1つ注意点があります。

社員に情報を共有するからといって、
くれぐれも会社の具体的な数字をいきなり出さないでください。

ましてや、決算書や月々の試算表の数字の羅列した表を
配布するのも論外です。

なぜなら、情報量が多過ぎて、
社員はどこを見てよいかわからなくなるからです。

そんな状況の中、社長が情熱を込めて説明したところで、
社員の目は資料のどこを見ればいいのかを探すのに精一杯で、
社長の言葉は上滑りして右から左へ流れてしまいます。

そこで、第一ステップは「会社のブロックパズル」をつかって、

「会社の中にどのようにお金が入り、
どのように出ていき、いくら残るのか」

を一般論として教えます。

それによって、社員はこれから始まる社長の話を
受け止める用意ができるのです。

この図は一度説明されただけでは、
社員にとってみればその他の膨大な日常業務に
埋もれて忘れ去られています。

なので、以前に説明したことがあっても、

「大切なことだから、復習のつもりでノートにメモしながら聞くように」

と促すぐらいがちょうどいいです。

Step.2 会社が今、どのステージにいるのか、を示す
前に、社員に過不足なく今の会社の状況がどうなのか
を伝えるためのポイントは

「全体の中における当社の位置づけ」を客観視して伝える

ことだとお伝えしましたね。

その方法の1つは、
「収支構造にはレベル1からレベル6まである」
という話をすることです。

次の図のように、レベル1の「存続ピンチ会社」から
レベル6「優秀無借金会社」まで6段階ある中で、
当社は今どこにいて、次に目指すのはどこなのか。

Step.3 会社がこれから目指しているステージを示す

Step.4 そこに到達するための条件を示し、他の案を社員にも考えさせる

「客数を増やす」以外にも
「客単価のアップ」「リピーターを増やす」など
キャッシュフロー目標を達成する道はあります。

なので、いくつか選択肢を示した上で、
どの道がベストかを伝えます。

なお、不満を言うだけでアイデアを言わない
社員がいる場合には、

「これよりも良い案がある人は教えてほしい」
と社員にも考えさせるのも手です。

Step.5 そこに到達したときの明るい世界を語る(会社、社員、お客さんそれぞれのメリット)
前にお伝えしたように、社長がお金や数字を連呼するほどに、
社員はシラケてしまうのを避けるためには、

「その数字にはどういう意味があるのか」
を社員の共感を得られる形で伝える工夫が必要です。

それは、そこに到達したときにどんな明るい世界が待っているのか、
を語ることです。

それも、会社、社員、お客さんのそれぞれにとっての
意味を語りましょう。

・ 会社にとって
→銀行から借りて返す自転車操業から脱却して、
本当の意味で健康的な黒字企業になる。

・ 社員にとって
→資金繰りが安定することで雇用が永続し、
成果を分配する原資も捻出できるようになる

・ お客さんにとって
→会社のサービスが良くなり、多くの商品が世の中に出回るようになると、
より多くのお客さんが当会社のサービスや商品を
受けられるようになり、すなわち私たちがより多くのお客さんの
幸せや満足に関わることができる。

Step.6 ビジョンや理念との整合性を語り、意味づけする

Step.7 命令ではなくLet’s でベクトルを揃える
「その実現のための条件は、
現状の売上高を1割増やし、在庫の回転率の1割スピードアップです。

段取りの改善と動きの効率化の工夫、そして
一人一人の意識の持ち方。それで実現できます。

今年この目標が達成できれば、いったん身に付いた
スピード感は落ちることはないので、その後はラクになると思う。

だから今年1年が勝負です。

どうだろう? みんなの幸せのため、会社の理念実現のため、
一緒にやってみませんか?」

そんな感じでLet’s「〜しよう」で締めくくります。

つい癖で「〜してください」「〜しなさい」と
命令口調で言う人がいますが、一般的に人は
他人から命令されたくないものです。

本人の自主性を促す意味でも、締めくくりは命令ではなく
Let’sで締めくくることをお勧めします。

社員が積極的に営業をしてくれない。目標売上に達していなくても危機感がない。を解決する方法

2021-04-26

なぜ社員には社長の危機感が伝わらないのか?
社長が会社のお金をよく理解し、何をすべきかがわかった頃に、
実は新たな問題が顕在化します。

それは、社長と社員の危機感のズレです。

社長からすると、平和そうな表情で
昨日と今日が何も変わらないような社員の仕事ぶりを見るにつけ、

「会社がこんなに大変な状況なのに、よくそんなノホホンとしていられるな!?」

と腹立たしく感じることも一度や二度ではないでしょう。

この危機感のズレは、どこから来るのでしょうか?

「社員の能力が低いから?」

「社員にやる気がないから?」

たいていの場合は、そのどちらでもありません。

ズレの原因は、社長の頭の中と社員の頭の中にある
「情報量の不一致」から生じるのです。

社長には見えていて、社員には見えていない情報があるから、
現状の捉え方にズレが出て、それが危機感のズレとして映る のです。

「では、現状認識を社員と共有するにはどうすればいいのでしょうか?」

そこには、社員の誤解から「優秀な社員が退職」したり
「社長への尊敬を失う」などの落とし穴も潜んでいるので、
それを踏まえて具体的にお話ししていきましょう。

落とし穴①「ウチの会社、そんなにピンチなのか?」と誤解される怖さ
まず、社員と会社の収支状況を共有するときに
気をつけなければならないことは、
社員に「必要以上に心配させない」ことです。

本当は業界平均と比べれば中の上くらいの状態なのに、
社長が「ウチは資金繰りが厳しいんだ」「ギリギリでやっている」
と連発することで、(この会社、もう1年ももたないのでは!?)と
誤解した優秀な社員が、先手を打って退職してしまう、
なんていうことがあってはお互いに不幸です。

したがって、過不足なく今の会社の状況がどうなのかを
伝える工夫が必要です。

そのコツは
「全体の中における当社の位置づけ」を客観視して伝える
ことです。

落とし穴②「社長はお金の話ばかり、亡者か?」と誤解される怖さ
もう1つ気をつけておきたいことは、
社長が「お金、お金」と連発すると、
とくに最近の若い社員は興ざめしてしまうところがあります。

場合によっては、「社長の金儲けのために
俺たち働かされているんじゃないか?」という気持ちになって、
社長が数字を口にするのに反比例してモチベーションが下がる
ことすらあります。

「その数字にはどういう意味があるのか」を
社員の共感を得られる形で伝える工夫が必要です。

これら2つの落とし穴を避けて、
きちんと社長の頭の中の情報を社員の頭の中に届けることが大切。

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